2013年

6月

18日

ナツェラットの男

小説「わたしの聖書」

──イェシューとはこんな男だった 

山浦玄嗣

ナツェラットの男

2013724日刊行 四六判・322

本体価格2300円 ISBN978-4-906791-17-0 C0093

 

■ 立ちのぼる大地の匂いと人の息づかいの中に、新しい色彩をもって福音書の物語がよみがえった。

■ 泣き、笑い、怒り……磊落にして繊細、男の色気を発散するイェシュー、粗忽者の岩男ケファ、威厳あるミグダルのミリアム、都会人ユダ──見事に描き分けられた群像が、イェシュー物語をダイナミックな活劇に変えた。

■ ユダは裏切ってすらいない。病者・被差別者たちが巣くう穢れ谷に生きて、復活のイェシューと出会い、展開していく原始教団を裏側から支えたのだ。人間のドラマに浮かび上がる、ぎりぎりの〈信〉の姿。

 

目次

【目次】 飼い葉桶  村わらべ  イェリコの宿屋   ある序章

     ナイムの村はずれ   カナの結婚式   しつこい女

     七匹の悪霊   故郷   ある雨の日   井戸のほとり

     鬼千匹   テュロスにて   木の上の男   水がめを運ぶ男

     穢れ谷   鶏鳴   テオーム   無能な男   満月の夜

著者紹介

山浦玄嗣(やまうら・はるつぐ)

1940, 東京市大森区山王の生まれ, 生後すぐ岩手県に移住し大船渡市で育つ. 医師・言語学者・詩人・物語作家. 故郷の大船渡市, 陸前高田市, 住田町, 釜石市唐丹町(旧気仙郡)一円に生きている言葉, ケセン語を探究する. 掘り起こされた, その東北の言語を土台として, 新約聖書を原語ギリシャ語から翻訳した「ケセン語訳新約聖書四福音書」で知られる. 著書に, ケセン語研究が結実した『ケセン語入門』(1989, 『ケセン語の世界』(2007, 『ケセン語大辞典』(上下, 2000, 詩集『ケセンの詩(うだ)』(1988, 故郷の歴史に材をとった物語『ヒタカミ黄金伝説』(1991, ケセン語訳聖書の注解書『ふるさとのイエス』(2003, 『走れ, イエス』(2004,『人の子, イエス』(2009, そして福音書の新訳『ガリラヤのイェシュー──日本語訳新約聖書四福音書』(2011)などがある.