北の英雄伝 紅の雪原を奔(はし)れ、エミシの娘  下の巻

「フオーッ、ホイッ!」、北の大地にいのちの雄叫びが──列島の古代史を書き換える、愛の物語

 

北の英雄伝 紅の雪原を(はし)れ、エミシの娘  下の巻

 

山浦玄嗣 

  

 

2024年6月25日刊行 本体価格 2600

四六判・上製 266頁 ISBN978-4-910154-56-5 C0093 

 

 

民族の誇りと自立のために、英雄的な戦いに立ち上がった、女戦士カリパとその恋人マサリキンがつむぎだす、東北の大地を舞台とした、エミシの物語、完結篇。 

国家が形を整える以前、人として飼い慣らされる前、生と死の狭間で生きられた、喜びと断念の壮大な振幅の物語を結晶させる。「日本史」として、これまで紡がれてきた歴史の大きな盲点を、人間の匂いの籠もる語りとして……。

 

小説『ナツェラットの男』2014年、24Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞)でイエスの生きざまを語った、著者渾身の「北の古代史秘話」。

目次

  

  上の巻 目 次          下の巻

巻一 悪霊の呪い         巻四 氷雪の檻

巻二 迫る暗雲           巻五 寒椿

巻三 劫火             巻六 白龍の舞い

 

 

 

 「上の巻」は4月25日既刊。

著者紹介

山浦玄嗣(やまうら・はるつぐ)

 

24Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞

 

1940, 東京市大森区山王の生まれ, 生後すぐ岩手県に移住し大船渡市で育つ. 医師・言語学者・詩人・物語作家. 故郷の大船渡市, 陸前高田市, 住田町, 釜石市唐丹町(旧気仙郡)一円に生きている言葉, ケセン語を探究する. 掘り起こされた, その東北の言語を土台として, 新約聖書を原語ギリシャ語から翻訳した「ケセン語訳新約聖書四福音書」で知られる. 著書に, ケセン語研究が結実した『ケセン語入門』(1989), 『ケセン語の世界』(2007), 『ケセン語大辞典』(上下, 2000), 詩集『ケセンの詩(うだ)(1988), 故郷の歴史に材をとった物語『ヒタカミ黄金伝説』(1991), ケセン語訳聖書の注解書『ふるさとのイエス』(2003), 『走れ, イエス』(2004),『人の子, イエス』(2009), そして福音書の新訳『ガリラヤのイェシュー──日本語訳新約聖書四福音書』(2011),『北の英雄伝 紅の雪原を奔れエミシの娘』上の巻(20244月既刊)などがある.