仏教興亡の秘密

仏教の独自な航跡──それは宗教ではない? では、宗教とは何なのか。

 

仏教興亡の秘密

──仏教を導いた語りえぬものについて

 

保坂俊司

 

 

2023825日刊行 四六判・並製 260頁 本体2600円 ISBN978-4--910154-47-3 C0014

 

 

仏教が世界宗教の一つとして歩んだ道のユニークな屈曲をたどる──キリスト教、イスラーム、ヒンドゥー教、そして土着の諸宗教のはざまで。インドを基盤として描かれたそれぞれの独自な航跡、それは何を語るのか。シク教を専門とする著者が、「世界宗教」の地図に仏教の歩みを重ね、その本質に迫ろうとする。そこには仏教思想の真の活力の秘密が隠されていた。

目次

序 章 「宗教」認識のギャップ            Ⅲ 梵天勧請と神仏習合

Ⅰ 仏教の寛容思想                   ──世界史の中の仏教

第一章 「寛容」の意味と多様性          第一章 仏教の特異性

第二章 「冷たい寛容」と「温かい寛容」      第二章 神仏習合への道

第三章 インド的なるもの             第三章 梵天勧請理論の限界

第四章 ブッダと寛容 

第五章 アショーカ王の実像            終 章 共生の思想としての世俗主義

Ⅱ 仏陀と梵天                      ──インドを事例として

──仏教の平和思想とその起源

第一章 仏教の盛衰研究の問題点

第二章 誤った宗教観

 

第三章 梵天勧請と『梵天勧請経』

著者紹介

1956年、生まれ。専攻、インド思想、比較宗教学、比較文明論。早稲田大学社会科学部、同大学院文学

研究科修士課程修了。デリー大学に学び、東方研究会・東方学院講師、また中村元東方研究所理事を歴任。現在、中央大学総合政策学部教授。著書、『シク教の教えと文化──大乗仏教の興亡との比較』(平河出版社、1992)、『仏教とヨーガ』(東京書籍、2004)、『国家と宗教』(光文社新書、2006)、『グローバル時代の宗教と情報──文明の祖型と宗教』(北樹出版、2018)、『インド宗教興亡史』(ちくま新書、2022)ほか。