障害を抱きしめて もう一つの生き方の原理 インクルージョン

「人はみんな、障害者」──障害観と障害者像を根本的に転換するために。

 

障害を抱きしめて

  ──もう一つの生き方の原理 インクルージョン

 

鈴木文治

 

 

925日刊行 ISBN978-4-906791-95-8 C1036

四六判・並製 240頁 本体2300 

 

  なんらかの問題を抱えずに生きている人はいない。「人は、誰しも障害者」。

  障害者のいる風景を一新する。

 

  障害と障害者と共に生きた半生の記録と思索。教育者として牧師として、また自らが障害者として考える。なぜ障害は排除されてきたのか。その原点はどこにあるのか。囲い込み、排除するのではなく、包み込み、共に支え合い、学び合う場を創造すること(インクルージョン)、そんな障害像と社会像の転換はいかにすれば可能なのか。

 

  差別と排除の時代に、共に生きる根拠を求めて。言葉のない障害者に、共に歌うことの意味を教えられ、依存症患者の暴力から、仲間になることの意義を伝えられた。そこに共生のアルファとオメガがある。

 

 

目次

 はじめに インクルージョンとは何か

 

   Ⅰ 障害を生きる

第一章    仲間になるということ

第二章    障害とは何か

第三章    障害者の信仰

 

   Ⅱ 共に生き、包み込む

        ││インクルーシブな生き方の根拠

第四章    イエスと障害者

 

第五章    悪とは何か、障害とは禍か

著者紹介

鈴木文治(すずき・ふみはる)

1948, 長野県生まれ. 中央大学法学部法律学科、立教大学文学部キリスト教学科卒業. 川崎市立中学校教諭, 神奈川県立第二教育センター, 神奈川県教育委員会, 県立平塚盲学校長, 県立麻生養護学校長などを経て, 田園調布学園大学

教授. 日本基督教団桜本教会伝道師.

 

著書に, 『ホームレス障害者』『閉め出さない学校』(日本評論社),『学校は変わる』(青木書店), 『インクルージョンをめざす教育』『排除する学校』(明石書店), 『インクルーシブ神学への道』(新教出版社)などがある.